執筆者:Mustafa Yusuf-Adebola, CFE, CPA
数カ月前、私は毎週主催しているオンライン授業で、文章の5W1H―すなわち、「何が」、「なぜ」、「誰が」、「どこで」、「いつ」、「どのようにして」―について取り上げました。
私がこのコンセプトを学んだのは、ある調査について以前の上司と取り組んでいた時で、記者が記事を書いたり、研究者や心理学者が事例を評価する時によく使われています。このような職業は、全ての問題を明らかにして個人の行動の裏にある心理を理解しようとしている点で、調査員の仕事と似ているところがあります。
通常、全ての調査は調査員が報告書に記録する徹底的な事実調査を中心に行われます。調査の実施について事前に承認されたリストや、会計年度が進むにつれて予定していない要求があるかもしれません。案件管理の基本のキは、調査すべき申し立てや疑いをもとに調査員が証拠を見つけ、発見した事柄を報告書にまとめてエンドユーザーへ届けることです。調査計画、報告書、そしてあなたの調査によって発見した事柄のプレゼンテーションにどのようにして5W1Hを適用するか、順を追ってみていきましょう。
現地調査を終えて証拠を集めたら、報告書の草案を考える必要があります。5W1Hに従って考慮すべき事柄は次の通りです。
報告書の中で既に重要な疑問に回答しているでしょうが、調査によって明らかになった事柄をプレゼンして報告する際に5W1Hを意識することは重要です。話術のスキルは、文書で書かれた調査結果を読むよりも、報告書の受領者や弁護士、判事が様々な形式や文章で質問しやすくなります。人は関心を持って質問をするでしょうから、質問される前に5W1Hを使って質問を想定しあらかじめ答えを用意しておきましょう。カメルーンの有名なことわざを紹介しましょう。「he who asks questions cannot avoid the answer.(問う者は答えを避けられない)」。
英文タイトル :Applying 5Ws and 1H to Investigative Reports and Presentations
英文記事リンク:https://www.acfeinsights.com/acfe-insights/2021/8/18/applying-5ws-1h-investigative-reports-presentations
原文掲載日:2021年9月3日
翻訳:ACFE JAPAN事務局
※わかりやすさを優先させるため、意訳を行っています。ACFE JAPAN (一般社団法人 日本公認不正検査士協会) 公式の邦訳とは異なる表現を使用している場合があります。