最新米国トピックス:Inside the mind of a fraudster (不正実行犯の内面)
2016年12月19日最新米国トピックス:不正な経費請求を検出・防止するための 3 つの方法
2017年3月17日米国 ACFE 本部で提供されている「How one fraudster rationalized his crimes」の内容を邦訳しました。
不正実行者である Chuck Gallagher が、なぜ「信用」を通じて横領を始めたのか、自分が行った横領が「不正のトライアングル」にどのように当てはまるのかを説明します。
注意事項
- 映像として提供されている内容を邦訳・文書化するにあたり、意訳や、表現の調整、説明の追加などを行っています。そのため、元の映像とは内容が異なります。また、ACFE JAPAN (一般社団法人 日本公認不正検査士協会) 公式の邦訳とは異なる表現を使用している場合があります。
- 細心の注意を払い作成しておりますが、内容に誤りがある場合がございます。
How one fraudster rationalized his crimes (不正実行者が自らの犯罪を正当化するまで)
An interview with Chuck Gallagher (Convicted fraudster)


Chuck Gallagher です。以前は CPA (Certified Public Accountant, 米国公認会計士) で、横領・脱税 (税金不正) を行いました。


横領には「不正のトライアングル」が現れる。
Embezzlement shows Fraud Triangle in practice
従業員の誰もが「不正のトライアングル」の要素にさらされています。
「動機」は、差し迫ったお金の必要性です。たとえばある日、すっかり忘れていた住宅ローンの請求書が銀行から届くかもしれません。自分の場合は、まさにそうでした。
「機会」は、簡単に問題を解決できる方法があるかです。いくつかの方法がありましたが、私が選んだのは、最も容易で単純な「信用」による解決でした。
「正当化」は、聞こえのいい言い訳です。誰かが私に問い掛けます。「家のローンを支払うためにお金を盗むのかい?」「いいや、盗んだりはしない。ちょっと借りるだけさ」
不正のトライアングルを通して見ると、私の場合はすべてが当てはまっていました。この例を通じて、不正がそれらの 3 要素で成立していることがわかると思います。
「信用」をお金に変えるのは簡単です。融資会社に向けて「$2,000 を利子 10% で 4 月末まで貸してください」と送るだけです。そうして得たお金を横領します。


Gallagher の「正当化」は、長期間の不正に繋がった。
Gallagher's rationalizations led to long-term fraud
一度 (借りた) お金を返済してみて、この不正が簡単にできることに気付きました。
少なくとも 24 年、おそらく 30 年近くは、この不正を続けてきました。感覚としては、ひとつ買ったものを、もうひとつ買おうかな、という感じです。もう一度同じ方法で不正を行い、返済しました。
「正当化」という表現は難しいですが、「とりあえず今はそれでいい」と思う感覚です。
不幸なことに、不正を行っても、人間関係は何も変わりませんでした。妻との関係も同様で、お互いに責めることもありません。しかし、私たちの人生は末期状態でした。
劇的な変化はありませんでしたが、ひとつだけ気付いたことがあります。それは、自分が成功者であるように振る舞うことで、より多くの成功者と言われる人を引き寄せられる、ということです。
組織の成長のためには、企業か行政か非営利団体かを問わず、実業家を引き寄せなくてはいけません。私は、クライアントの信用と、定年退職後の計画を建てようとする人の信用を悪用しました。
自分の生活水準が高まるに従い、奇跡的により多くの顧客が付きました。しかし、自分の収入も増やしたいと思い、不正を始めました。
「借りた」お金を返すためには、その利子の分も含めて、より多くのお金を「借りる」必要があります。もちろん、「借りる」というのはただの名目で、実際には借りているわけではありませんでしたが、それを 3 年半もの間続けることになりました。


