実務者の視点からの不正リスク管理
3 線モデルと「不正リスク管理ガイド」を使って
講義概要
「不正リスク管理ガイド」「COSO 全社的リスク マネジメント」など、不正リスク管理に関する多くの研究が次々と出版されています。またリスク管理のアプローチとして「3 線モデル」が注目されています。
これらの研究やモデルをどのように会社の実務に応用すればよいのか、そもそも学者先生の言うことが本当に役に立つのか、と悩む方も少なくありません。
当講では、会社で実務に携わる立場から、これらの研究やモデルをどのように実務に使えるのか、実務に落とし込んでいけるのかについて考えたいと思います。
講義内容
不正リスク管理の理由
- 様々な立場 (金融証券取引法、弁護士法、公認会計士法、投資家、顧客、サプライヤー、従業員)
- 企業の立場
- 不正というもの
- 不正の定義
- 不正の種類
- 企業と不正
- 様々な言い訳「会社のため」
- 不正と不正リスク
- 投入リソースの考え方
不正リスク管理と 3 線モデル
- 3 線モデル
- 3 線モデルの問題意識
- 3 線モデルの推移
- 共通的 3 線モデル
- 第 1 線の職務
- 第 2 線の職務
- 第 3 線の職務
- FRM2016 の 3 線モデル
- FRM2016 の職務職責分担
- リスク コントロール担当
- 3 線モデルを有効に機能させる
- グループにおける 3 線モデル
不正リスク管理プロセス
- 様々なフレームワーク
- 「不正リスク管理ガイド」(FRM2016)
- JSOX 2019
ステップ各論
- ステップ1:方針・規定
- ステップ2:不正リスクアセスメント・リスク把握
- ステップ3:不正リスク対策
- ステップ4:不正の発見
- ステップ5:不正の調査
- ステップ6:モニタリング
講師紹介
真柳 元 (まやなぎ げん) 氏
公認不正検査士 (CFE)、公認内部監査人 (CIA)、公認リスク管理監査人 (CRMA)
主な経歴
元 旭硝子株式会社 (現:AGC株式会社) プロフェショナル、元 ジャパンベストレスキューシステム株式会社 常勤監査役
主な執筆
- 連載:公認不正検査士の不正調査手法「ビジネス視点の不正対策」(「会計・監査ジャーナル」2019/9~11, 日本公認会計士協会)
主な講演
- 「内部監査の実務」(日本弁護士連合会, 2018/12)
- 「事例から学ぶビジネス視点の不正対策 ~事業会社の永続的価値創造を支える不正対策を考える~」(日本公認会計士協会, 2020/12)