犯罪学的視点による不正会計への対応
~事例を通じて「逆らえぬ企業風土」への対応について考える~

概要

本講義は、2部構成で開催します。

Part 1.「人はなぜ服従するのか」を理解する (講師:山本 真智子 氏)

「東芝においては、上司の意向に逆らうことができないという企業風土が存在していた。」
──株式会社東芝 第三者委員会「調査報告書」, 2015年7月20日, p.278

組織の中で行われる不正の原因をより深く掘り下げて考察するために、「人はなぜ服従するのか」という点に注目し、社会学・心理学の観点 (権威主義、全体主義的風土、組織心理、罰と制裁、など) から解説します。

また、不正だと認識していても上司の意向に服従せざるを得ない企業風土が醸成される背景について、犯罪学的な観点 (分化的接触理論、社会学習理論、など) に基づいて解説します。

理解を深めていただくために、事例として冒頭で触れた東芝の不正会計事件を取り上げます。

Part 2.「逆らえぬ企業風土」の改革に取り組む (講師:宇澤 亜弓 氏)

Part 1. の内容を受けて、経営者による不正が生じる背景的原因としての「企業風土」の重要性について、これまでに発覚した不正会計事例を用いて解説します。

また、次のような事項について、受講者の方々と考えたいと思います。

  • 経営者による不正の兆候を把握できるようにするための企業風土のあり方と見直し方
  • 「逆らえぬ企業風土」が存在する場合にどのように対応すべきか
  • 従業員による不正の温床となる社内状況

講師

山本 真智子
株式会社ディー・クエスト 公認不正検査士

経歴

ボストン大学 犯罪司法修士
カリフォルニア大学リバーサイド校エクステンションプログラムにて犯罪情報分析、犯罪科学捜査の資格を取得。
在学中、女性の安全または健康のための支援機関、リバーサイド郡保安官、犯罪分析室での職務経験により、犯罪性や犯罪司法学に必要な分析方法を学ぶ。
帰国後大学での教鞭経験を活かし、現在に至る。
ACFE NY 支部が開催した CFE Conference において日本での状況を講演するなど、本部と日本支部との橋渡しに取り組む。

著書など

会計不正防史学「エンロン事件──不正を行動科学でみる」
(ACCOUNTING 企業会計 2016年12月号, 中央経済社)
ACFE JAPAN 犯罪学コラムに寄稿連載中

宇澤 亜弓
公認会計士宇澤事務所 公認会計士、公認不正検査士
一般社団法人 日本公認不正検査士協会 (ACFE JAPAN) 理事

経歴

1990年10月~ 監査法人にて法定監査・株式公開支援業務等に従事。退職時役職はマネージャー。
1999年4月~ 警視庁 刑事部捜査第二課にて、財務捜査官 (警部) として企業犯罪 (特別背任、業務上横領、詐欺等) 捜査に従事。
2004年11月~ 証券取引等監視委員会事務局 特別調査課にて、証券取引特別調査官、主任証券取引特別調査官、開示特別調査統括官として犯則調査に従事。主に虚偽記載事案の基礎調査 (事案の掘り起し)・本格調査を担当し、その他、内部者取引事案、相場操縦事案等の調査も行う。
2011年2月 公認会計士宇澤事務所 開設
2011年3月~ 公認会計士宇澤事務所 代表
2011年7月~ 最高検察庁 金融証券専門委員会 参与 (現任)
2012年6月~ 一般社団法人日本公認不正検査士協会 理事 (現任)

日時・会場・受講料・CPE

【 日時 】 2017 年 3 月 17 日(金) 14:00~17:00
【 会場 】 富士ソフト アキバプラザ 6F セミナールーム6
東京都千代田区 神田練塀町 3 [地図]
【受講料】 ACFE 会員 10,800 円、一般 16,200 円 (いずれも消費税 8% を含む)
【CPE】 3 単位 (不正検査 (犯罪学))(うち 1 単位を倫理に充当可)