最終更新日:2014-11-19

2014 ASIA-PACIFIC CONFERENCE レポート 2

レポート2日目

 

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IMG00350.jpg2014 ACFE Asia-Pacific Fraud Conferenceの 2日目も7:30からのネットワークレセプションで始まります。朝の基調講演で登壇するMichael Woodford元オリンパス社長と2年ぶりの嬉しい再会をしました。彼は、2012年にはACFEの年次総会、そしてACFE JAPANカンファレンスでも登壇してくれました。ACFE JAPANカンファレンスでの講演論題は「身を賭して真実を追求することの代償」というもので、講演も講演後の青山学院大学八田進二教授との対談も大変好評でした。

http://www.acfe.jp/events/j_conf/3rd_report.html




 

 

 

 


IMG00350.jpgWoodford氏の本日の論題は「From Whistleblower to CEO: Inside the Olympus Scandal」です。内容は2012年のオリンパス事件に関しての日本では有名なストーリーですが、日本の企業社会の特殊性(素晴らしい所も、変な所も含めて)をアジア・パシフィック各国からの参加者に語るのに"Corporate Japan"という言葉を使っていました。2012年の"ACFE's Cliff Robertson Sentinel Award(ACFEによる内部告発者賞)"を受けた彼が話すのはWhistleblowingに関してですが、その話しの内容から彼がとても日本を愛していた気持ちが各国の参加者にも十分に伝わったと思います。





 

 

 


IMG00350.jpg午前中の分科会はControl Risks ChinaのAndrew Macintosh氏による「Fraud and Corruption: When an Investigation is Also a Crisis」です。執行機関等から調査を受けた時、すなわち危機状況の時に、如何に有効な不正や腐敗行為の調査を行うかについて"Crisis-led Investigation"と名付けて解説していきます。プレッシャーのかかる危機状況において、社員、取引先、顧客を不安にさせず、適正に証拠を保全するために、全体図を持ち、内部・外部の調査人、セキュリティー、法務、人事、財務などを調整しコミュニケーションを縦断的に行うオーガナイザーを決定し、執行機関との関係を適正に保つこと、最終的な目標を常に見失わない事が肝要であると強調しました。

 

 

 

 

昼の基調講演はACFE本部のBruce Dorris氏による「2014 ACFE Report to the Nations」です。Dorris氏はACFEのProgram Directorでカンファレンスの企画や総合司会を務め、ACFE JAPANの運営の相談役でもあります。講演の内容は、ACFEが2012年1月から2年間の不正事件1,483件に関するCFEの報告をもとに不正の発生形態や損失を分析した調査研究『職業上の不正と濫用に関する国民への報告書 2014年版』に関する解説で、1996年に初めて発表されて以来、今回が8度目の報告書となるものです。多くの分析で過去の報告書と一貫した傾向が読み取れるところが興味深いです。報告書はACFE JAPANのホームページで翻訳を閲覧することができます。

http://www.acfe.jp/books/report/download-library.php


IMG00352.jpg午後の分科会はCC & AssociatesのChalotte Cochrane氏による「Practical Tips for Overseas Investigations」です。彼女は自身のコンサルティング経験から各国で行われる不正調査の違いと注意点に関して、参加者とのインタラクティブなセッションを行いました。例えばインタビューを録音することが合法かどうか、裁判証拠とできるかどうか等は、各国の差異を認識することから始めなくてはいけません。あるいは、どの様にしてその国の適切な(有効性と経済性の両面で)弁護士や調査人を選択するか等の課題です。また、彼女はACFEの中国チャプターのCFEが調査人として有罪にされたケースを挙げて注意を喚起しました。

http://www.economist.com/blogs/analects/2014/08/chinese-court-sentences-british-and-american-investigators-1

 

 

 

 

 

IMG00350.jpgカンファレンスの最後を飾る基調講演は、香港警察の財務捜査部門Paul Chung氏による「Money Laundering Risks and Vulnerabilities」です。彼は20年以上の長いマネーロンダリングに関する調査経験を持っています。香港は、特に東アジアからオセアニアにかけて広い経済取引圏を持つので、その重要性から、中国の一部ではあるものの、独立した司法機関として世界的な反マネーロンダリング活動に様々な役目を果たしているそうです。各国のマネーロンダリング規制自体も水準が異なるのですが、香港は一番厳しい水準を持っていることを数件のケーススタディを用いて解説しました。
最後はもう一度ACFE本部のBruce Dorris氏により閉会宣言がなされ、CPE(継続専門教育)報告書を提出して解散です。このカンファレンスでは、2日間で監査、倫理、専門知識と実践などに関する80分のセミナーを10セクション受講し、16時間のCPE Creditを取得することができました。 Asia-Pacific Fraud Conferenceは来年も同時期にシンガポールで開催される予定です。日本からも沢山の会員に参加していただきたいと思います。

  

 

 

ACFE JAPAN 理事長 濱田眞樹人

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